読める日の停車駅

千を超える蔵書を少しづつ少しづつ読んでいます。読んではいるものの、元来読んだ内容を忘れやすいので、内容や雑感を記しています。誰かに見て頂いている態で書くのは大変おこがましいので、淡々と記録のような書き方をすることもあります。

読書ノオト・カフカの「審判」第五章から第六章

第五章 鞭を鳴らす男
ある日Kが職場の倉庫からうめき声がするので、扉を開けてみると、第一章に出てきた監視人のフランツとヴィレムが、一人の笞吏に鞭打たれている。
何でもKの逮捕の日、下着を横領したのとKの朝食を無断で食べた罪らしい。
次の日もKは同じ場所で同じ光景を見るが、鞭打たれ哀願する監視人の男たちを横目に、ピシャリと倉庫の扉を閉める。
何ともの洒落の効いた思わず吹き出してしまう章。

第六章 叔父 レェニ
叔父がKの逮捕の噂を聞きつけ、職場にやって来て、Kに事の次第を詰問する。
このままでは一家の問題となることを危惧した叔父は、ある知り合いの弁護士の下へKを連れ出すが、生憎弁護士は心臓が悪く病床に伏せっている状況であり、仕事の合間の書記長が訪ねてきている。
叔父はKを弁護してもらうべく取り計らおうとするが、肝心のKは弁護士の家に勤める看護婦レェニに誘惑され、そちらに時間を費やしたことで、叔父の目論見が台無しになる。
レェニはわざとKを真実から遠ざけようとしているのか…⁈