読める日の停車駅

千を超える蔵書を少しづつ少しづつ読んでいます。読んではいるものの、元来読んだ内容を忘れやすいので、内容や雑感を記しています。誰かに見て頂いている態で書くのは大変おこがましいので、淡々と記録のような書き方をすることもあります。

2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

西の魔女が死んだを読んで

昨夜の読書会の課題図書であります。 右の小説「浴室」は次回5月の課題図書で、私が選書させていただきました。 西の魔女が死んだは、植物の温もりと人の温もりが程よく調和した優しい物語です。 子どもの頃のようなピュアな気持ちで読むと一層味が深まるで…

筒井康隆「残像に口紅を」

久しぶりのレビューです。 およそ20日掛けやっと通読しました本作品。 私の好きな筒井康隆先生の作品なのですが、今回はSFとしても異色で、実験的な趣のある作品と感じました。虚構の中で起こる音の消失。 音の消失に連れて消えていく物。消え行く人々。 訥…

お目出たき人

はじめての武者小路実篤の作品であります。 今から100年近くも前に刊行された作品と思えないほど、現代に通じる内容であります。 ある女性に恋した青年の、独りよがりで妄想全開のストーリーに終始します。 刻々と真面目に語られる妄想。間接的にフラれてい…