雪国の叙情を感じる
最初の書き出しが印象的ですね。
駒子の情熱的な愛情を何処か他人事のように俯瞰していた島村が、駒子と接する度次第にその雪のような冷えた心をほだされ少しずつ溶かされてゆく。
それでもいつもと変わらずクレバーな島村。
この作品は、美しい雪国の情景と対極的な人の心情を絶妙が絶妙に描かれていますね。
最後まで、駒子と葉子の関係性が?なところがありましたが、それは読み手が考えるところであるかもしれません。
最後島村は、沸き上がってきたこれまで秘めた駒子への熱い恋情とともに、自分はここに居るべきではないと思ったのでしょうか。
このように読了後に余韻を残す作品はとて良いと思います。