読める日の停車駅

千を超える蔵書を少しづつ少しづつ読んでいます。読んではいるものの、元来読んだ内容を忘れやすいので、内容や雑感を記しています。誰かに見て頂いている態で書くのは大変おこがましいので、淡々と記録のような書き方をすることもあります。

雪の練習生レビュー

今月の課題図書に選んでいただいた本作品。
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ホッキョクグマの哀愁漂う後ろ姿が何とも言えません。

この表紙モデルは、「わたし」?それとも「トスカ」?「クヌート」?

ストーリーはこのような感じです。
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緩やかでいて、ふわふわとした雲のような表現の数々に、目の前より少し離れた位置から物語を観ているようでした。
主人公はホッキョクグマでありながら、人間以上に人間的であり、哲学的であり、生のきらめきと死の喪失感を漂わせている。それでいて可愛い。

言葉が宝石のような美しいことば選び。

多和田葉子さん。好きな作家の一人になりました。

雪の練習生

雪の練習生