今月の課題図書に選んでいただいた本作品。
ホッキョクグマの哀愁漂う後ろ姿が何とも言えません。
この表紙モデルは、「わたし」?それとも「トスカ」?「クヌート」?
ストーリーはこのような感じです。
緩やかでいて、ふわふわとした雲のような表現の数々に、目の前より少し離れた位置から物語を観ているようでした。
主人公はホッキョクグマでありながら、人間以上に人間的であり、哲学的であり、生のきらめきと死の喪失感を漂わせている。それでいて可愛い。
言葉が宝石のような美しいことば選び。
多和田葉子さん。好きな作家の一人になりました。