読める日の停車駅

千を超える蔵書を少しづつ少しづつ読んでいます。読んではいるものの、元来読んだ内容を忘れやすいので、内容や雑感を記しています。誰かに見て頂いている態で書くのは大変おこがましいので、淡々と記録のような書き方をすることもあります。

お気に入りの作品「煙草と悪魔」

芥川龍之介の短編集「煙草と悪魔」より表題作の「煙草と悪魔」
f:id:bushi-hachi:20201128044817j:plain

フランシスコ・ザビエルの宣教団の一行に紛れて日本へやって来た悪魔が、牛商人との知恵比べをする話。

せっせと畑仕事に精を出す姿、夜はきちんと寝ている姿など悪魔が何とも人間らしくて滑稽である。

悪魔と牛商人、果たしてどちらの勝利と言えるだろうか。

読んだのは復刻版であるが、余りにもお気に入りの作品なので、趣味が昂じて大正時代の書籍を揃え直したほど。