読める日の停車駅

千を超える蔵書を少しづつ少しづつ読んでいます。読んではいるものの、元来読んだ内容を忘れやすいので、内容や雑感を記しています。誰かに見て頂いている態で書くのは大変おこがましいので、淡々と記録のような書き方をすることもあります。

「定本青猫」1,000部限定版入手の話

かつて短編集「猫町」を読んだ際、いまいちその世界観に付いて行けなかった萩原朔太郎氏の作品群であったが、オークションで詩集「定本青猫」の1,000部限定復刻版が挙がっているや否や、居ても経ってもいられず、虎視眈々と勝負の時を待ち続け、怒涛の入札合戦を経て、無事私の元に来ることになった「定本青猫」。

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本書は大正12年に新潮社版から出版した「青猫」の出来映えに、著者自信が不満足であったらしく、後の昭和11年に内容を改めた「定本青猫」を出版したものの限定復刻版である。

因みにどちらのオリジナル版も非常に高額である。

悲哀に満ち幻想的な著者の散文詩を、時々そっと手にとって感じてみたい。